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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻6号

1986年06月発行

文献概要

論述

レ線上骨傷の明らかでない頸髄損傷例に対する手術的治療法の成績

著者: 佐々木邦雄1 角田信昭1 芝啓一郎1 植田尊善1 山野耕一郎1 浅川康司1 古森元章1 森永政博1 高嶋研介1

所属機関: 1総合せき損センター整形外科

ページ範囲:P.651 - P.659

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 抄録:レ線上骨傷の明らかでない頸髄損傷例に対し,我々は可及的早期の除圧・固定を目的として手術的治療を行ってきた.今回,過去5年間の前方除圧・固定例53例において,術前診断法・術中所見・結果を検討し,本損傷例における不安定性の存在・手術的治療の妥当性について述べる.術前の補助診断法としては,仰臥位でのC1/2側方穿刺によるair myelographyが有用であり,術中の前縦靱帯・椎間板・後縦靱帯の損傷部位の診断において40例(89%)に有用性を認めた.術中所見として明らかな靱帯・椎間板損傷の認められなかったものは3例(6%)のみであった.結果の検討に際しては,Frankel法・Yale法に準じた点数法,及び独自に考案した手の機能判定法を用いた.改善はFrankel法では75%,手の機能判定法では80%に認められた.又,点数法による%改善率は,運動・知覚共約60%以上獲得され,知覚の改善が運動機能の改善より良い傾向を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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