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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻6号

1986年06月発行

文献概要

臨床経験

股関節limbus ganglionの1例

著者: 松井稔1 大園健二1 西塔進1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.742 - P.746

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 抄録:股関節に発生したlimbus ganglionは極めて稀な疾患で,邦文・欧文を含め2例の報告があるにすぎない.今回,われわれが報告する3例目の股関節limbus ganglionの症例は29歳の男性である.X線学的検査を含め諸検査に著変のないにもかかわらず,右股関節の強い運動時痛,顕著な逃避性跛行を示したことが特徴的であった.両側の股関節造影で右股関節limbus陰影の肥厚を根拠に手術を行い,limbus ganglionと診断した.手術的にlimbusを部分切除後,疼痛は消失し,患者は原職に復帰した.本症例の経験から,診断に難渋する股関節疾患の中にlimbus ganglionを考慮すべきこと,診断確定のためには両側の股関節造影が重要であることがわかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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