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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻7号

1986年07月発行

文献概要

論述

人工膝関節における後十字靱帯温存の臨床的評価

著者: 星野明穂1 古屋光太郎1 山本晴康1 冨松隆1 宗田大1 水田隆之1 小幡公衛2 林承弘3 石橋俊郎3

所属機関: 1東京医科歯科大学整形外科学教室 2リハビリテーションセンター鹿教湯病院整形外科 3川口工業総合病院整形外科

ページ範囲:P.753 - P.759

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 抄録:[目的]人工膝関節手術における後十字靱帯(PCL)の意義を評価するため,1981年以降行われた手術のうち,PCLを切除するlnsall/Berstein Posterior Stabilized型TKR(IBPS)とPCLを温存するKinematic Posterior Cruciate Retention型TKR(KPCR)の術後成績を比較し,PCLの有無が臨床成績に及ぼす影響について検討した.[対象]IBPSは32例40関節,KPCRは27例35関節で平均folow-up期間はそれぞれ18.6カ月と24.8カ月であった.[結果]三大学試案による術後成績では両群とも同等であったが,IBPSにおける膝蓋骨骨折の合併症が注目された.術後屈曲角度はIBPSの方が大きいが改善度では差がなかった.Clear zoneの出現率はIBPSでは高率だがこれはPCLの切除によるよりもmetal backされていないtibial componentが多かったためと思われた.短期間のfollow-upではPCLの有無は臨床成績に影響を及ぼさなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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