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論述
先天性脊柱変形に合併した尿路生殖器奇形の検討
著者: 山元功1 金田清志1 佐藤栄修1 鐙邦芳1 倉上親治1 風間昶1 橋本友幸1 越前谷達紀2 後藤敏明3 小柳知彦3
所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2国立西札幌病院整形外科 3北海道大学医学部泌尿器科
ページ範囲:P.777 - P.783
文献購入ページに移動尿路生殖器奇形は14例,20%にみられ,諸家の報告とほぼ一致した.また脊椎奇形を伴わない一般剖検報告よりはるかに高率であった.尿路系奇形を合併した脊椎奇形は,その奇形型別では頻度に差がなく,部位別では頸椎,頸胸椎部で胸腰椎部よりも頻度が高かったが,他部位間で差はなかった.合併した尿路奇形は9例II奇形で融合腎・腎偏位が7例と最も多く,その中で稀な交差性融合腎が4例にみられた.性器奇形は6例8奇形で,停留睾丸が多かった.脊椎前方侵入法による尿路系合併症の報告があり,特に本症のように尿路系奇形合併の頻度が高い場合にはその危険性が大きい.本症の手術治療に際し,術前に尿路系の検索を行うことは必須である.
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