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臨床経験
骨外腫瘤を形成した肋骨好酸球性肉芽腫
著者: 浅野昌育1 杉浦勲2
所属機関: 1名古屋大学医学部整形外科学教室 2名古屋大学分院整形外科学教室
ページ範囲:P.843 - P.846
文献購入ページに移動症例は3歳の女児.主訴は右肩甲下部の疼痛と母指頭大の腫瘤.単純X線像では右第9肋骨の胸椎に接した部分に骨破壊像を認め,その部位に一致してほぼ円形の腫瘤像がみられた.CT scanでも同部に胸腔内に突出する球形の陰影を確認した.検査ではCRP 4.5以外異常なく原発を特定できずopen biopsyを行った.組織像はリンパ球,組織球,好酸球より構成される肉芽腫,eosinophilic granulomaの像であった.ステロイド療法を行ったが無効のため放射線照射を800rad行ったところ容易に腫瘤像は消失し右第9肋骨も再構築された.
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