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整形外科基礎
高濃縮フィブリノーゲン(Tisseel®)を使用した神経接合に関する実験的研究—低濃度トロンビン添加による接着力と組織定量的検索
著者: 光嶋勲1 波利井清紀2
所属機関: 1筑波大学臨床医学系形成外科 2東京大学形成外科
ページ範囲:P.851 - P.855
文献購入ページに移動実験にはウイスター系ラット坐骨神経を用い,神経接合を行った.この際,接合物質として,高濃度トロンビン加フィブリン製剤群,低濃度トロンビン加フィブリン製剤群,縫合群の3群を作成した.術後経時的に抗張力の測定と術後4週目に坐骨神経を採取し,組織定量的検索を行った.その結果術後120分までは低濃度トロンビン群が高濃度群よりも強力な接着力を示した.また術後4週目の再生軸索数は低濃度トロンビン群が最大値を示した.以上の結果より,神経接合に際しては低濃度トロンビンを添加したフィプリン製剤の方が高濃度トロンビンを添加したものよりもより強固な接合力が得られ,接合部の瘢痕も少なくする可能性があるものと考えられた.
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