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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻8号

1986年08月発行

文献概要

論述

腰部椎間板造影における俯瞰ディスコグラムの意義と価値について

著者: 松井寿夫1 辻陽雄1

所属機関: 1富山医科薬科大学整形外科

ページ範囲:P.883 - P.890

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 抄録:腰椎椎間板造影における従来の2方向撮影に頭側または尾側からの俯瞰撮影を追加することにより,線維輪亀裂変性および椎間板ヘルニアの詳細な実態を地理学的に把えうることを証明した.各年齢層の82例92椎間板の腰椎椎間板ヘルニアに対して椎間板造影を行い,2方向撮影の後,管球を頭側または尾側へ約30°傾斜させて俯瞰像を撮影し,従来の2方向像と情報量および精度につき比較検討し,あわせて腰椎部CTと俯瞰撮影の被曝線量についても比較した.線維輪亀裂変性に関する情報量は従来の2方向撮影像に比較して明らかに俯瞰像の方が優位であり,ヘルニア孔の正確な位置,形態,線維輪変性亀裂の全貌を明示した.ヘルニア腫瘤形態についてはヘルニア移動の方向により俯瞰方向を決定する必要があるが極めて有用な撮影法と判断された.X線被曝線量は腰椎部CTと比べ本撮影法では少なく,どの施設でも行えることは大きな利点である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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