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論述
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抄録:60度屈曲位膝蓋骨軸射造影と関節鏡検査からタナの存在した62症例を対象に,軸射造影にみられるタナ陰影について形態的に3型に分類し検討した.I型は内側壁の隆起の形が崩れ下縁が痕跡程度に突出しているもの,II型は内側壁の隆起より下方に付着し大腿骨内顆をおおう程大きくないもの,III型は内側壁の隆起より下方に付着し大腿骨内顆をおおうもの,とした.軸射造影と関節鏡所見(榊原分類)を比較したところ,タナ陰影の大きさと関節鏡所見には相関関係が見いだされた.又,タナ障害と臨床診断した13症例について検討したところ,I型にはタナ切除例はなく,II型,III型にタナ切除例が多かった.関節造影所見によりある程度タナ切除の適応決定が可能である.
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