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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻8号

1986年08月発行

文献概要

論述

横紋筋肉腫の治療成績

著者: 横山庫一郎1 中馬広一1 篠原典夫1 増田祥男1 杉岡洋一2

所属機関: 1国立福岡中央病院整形外科 2九州大学医学部整形外科

ページ範囲:P.913 - P.916

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 抄録:当科で扱った横紋筋肉腫8例の治療成績は古い症例が含まれており,決して満足すべきものではなく,現在経過観察中の2例を除き6例は最短4ヵ月,最長3年7ヵ月で死亡している.初診時すでに遠隔転移のあった3例は別としても,腫瘍が小さく,手術的には十分根治的であったと考えられる例でも,術後化学療法が実施されなかった為に4ヵ月で骨転移を来し,8ヵ月で死亡した例があることからも長期に亘る十分な化学療法が不可欠と考えられる.化学療法が有効に行われなかった場合には,組織学的な分類である胎児型が胞巣型に比べやや予後が良い印象を受けるが,VAC療法が導入されて以来二者の間に差はないとされ,1年間に亘りこの方法に準じた治療を行ってきた2例は,胎児型,胞巣型各1例であるが,1年8ヵ月,1年10ヵ月の現在disease freeであり,今後の経過が注目される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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