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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻9号

1986年09月発行

文献概要

論述

肘部管症候群に対する再手術例の検討と対策

著者: 平山隆三1 末松典明1 中野令子1 吉田英次1

所属機関: 1旭川医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.970 - P.976

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 抄録:肘部管症候群の再手術例10例の原因と対策につき検討した.初回手術はKing変法6例,筋層下前方移動術4例である.再手術時症状は尺骨神経麻痺症状の増悪不変再発などに加えて,移行神経部に一致する疼痛,特に回内屈筋群緊張時痛が全例にみられた.再手術時所見は,手術手技に問題があると考えられる例がほとんどで,筋層下前方移動術では,神経前方移動不足による神経のkinking,slip back,回内屈筋群入口部,出口部での圧迫,屈筋群の線維瘢痕化,King変法では神経周囲の瘢痕,fibrous bandの再形成などが主な原因である.
 全例血行の良好な回内屈筋群で神経を被覆する筋層下前方移動術により良好な結果をえている.原因除去に応じた正確な手術術式を選びatraumaticな手術手技に習熟することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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