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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻9号

1986年09月発行

文献概要

臨床経験

骨表面に発生し,リンパ節転移を有した骨肉腫

著者: 中馬広一1 篠原典夫1 横山庫一郎1

所属機関: 1国立福岡中央病院整形外科

ページ範囲:P.1047 - P.1051

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 抄録:長幹骨の表在性に発生する骨肉腫としてparostealとperiosteal osteosarcomaがあり,諸家の報告がある.近年,WoldとUnniは髄内発生の骨肉腫と同様の組織像を呈して予後不良な骨表面発生の骨肉腫9例の臨床病理学的観察を行い,high-grade surface osteosarcomaなる疾患概念を提唱した.我々は,肉眼,組織学的検索で骨髄内病変を認めず,骨近傍より発生したと考えられるが,組織像は骨髄内発生の骨肉腫と鑑別し得ず,予後も不良な症例を経験した.この例は,Woldらが報告した症例と同様な性格を持つ腫瘍と考えられ,更に骨肉腫には稀なリンパ節転移を初診時より有していた.我々が経験した20歳男子の右大腿骨骨幹部に発生した骨肉腫症例の臨床病理所見と臨床経過を報告し,骨近傍に発生する骨肉腫の鑑別と骨肉腫では稀とされるリンパ節転移について文献的考察をした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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