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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科21巻9号

1986年09月発行

文献概要

臨床経験

骨軟骨腫によるSnapping Scapulaの1例

著者: 小野浩史1 永岡潤吉1 山口武史1 中田浩司1 杉本和也1

所属機関: 1市立松原病院整形外科

ページ範囲:P.1053 - P.1056

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 抄録:症例は13歳男,半年前より左肩甲骨部にclickを自覚,次第に増強したので当科受診した.左肩甲骨上角部にclickを認め,X-Pでは左肩甲骨上角胸郭面側に骨軟骨腫があり,CTにて骨軟骨腫と肋骨の間に関節様の関係が見られた,このため骨軟骨腫によるsnapping scapulaと診断し,骨軟骨腫摘出術を行い,良好な結果を得た.Snapping scapulaは肩甲骨と胸郭後面との間の適合性の破綻により発生し,その原因は骨,筋肉,滑液嚢由来のものがある.本例のように,肩甲骨上角胸郭面側にできた骨軟骨腫による例が多く,これをLuschka's tubercleと言う.筋肉,滑液嚢に由来する例では保存的治療が有効な事もあるが,骨由来の場合は手術的治療が良いと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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