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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻1号

1987年01月発行

文献概要

シンポジウム 陳旧性膝関節重度靱帯損傷の治療

膝靱帯損傷における筋力訓練とそのバイオメカニクス

著者: 岡本連三1 腰野富久1 森井孝通1 酒井直隆1 吉田修之1 小高利郎1 高沢晴夫2

所属機関: 1横浜市立大学医学部整形外科 2横浜市立港湾病院整形外科

ページ範囲:P.29 - P.34

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 抄録:膝関節靱帯損傷例において,保存的療法および手術的療法のいずれをとわず,膝の安定性と機能を良好に回復するために,膝伸筋と屈筋群の筋力増強が必要である.特にスポーツに復帰しうるためには,十分な大腿四頭筋力の増強訓練が早期から行われる必要がある.
 前十字靱帯の縫合術または再建術後では,大腿四頭筋力増強訓練は縫合や再建した靱帯に伸張する負荷をかけぬように行われねばならない.このため大腿四頭筋と膝屈筋群の同時収縮を行いえるmuscle settingを術後ギプス固定時に行い,ギプス除去後は両筋の同時収縮を行い膝をロックした状態での下肢伸展挙上訓練が重要である.術後6カ月以内は,縫合後の,あるいは再建後の前十字靱帯に緊張が加わる膝完全伸展位でなく,膝ブレースを用いて膝屈曲20°程度で,下肢伸展挙上訓練を行うことが良いと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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