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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻1号

1987年01月発行

文献概要

臨床経験

偽性副甲状腺機能低下症I型の兄妹例

著者: 松本香1 奥村栄次郎1 佐藤雅人1 山口修一2

所属機関: 1埼玉県立小児医療センター整形外科 2埼玉県立小児医療センター代謝・内分泌科

ページ範囲:P.107 - P.111

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 抄録:偽性副甲状腺機能低下症I型の兄妹例を報告する.症例1:10歳11ヵ月,女児.主訴は両手のテタニー発作.家族歴では兄に同症を認め,両親はいとこ結婚である.昭和59年4月発熱後,主訴が出現.当科初診時,低身長肥満があり,神経学的にTrousseau徴候とChvostek徴候が陽性であった.X線では,中手骨と中足骨の短縮と異所性石灰化を右大腿内側と大脳基底核に認めた.症例2:14歳,男性.主訴は低身長.症例1と同様な所見が認められた.検査所見:血清Caは症例1が低値,症例2は正常値を示した.血清P,C末端PTHは2症例とも高値を示した.Ellsworth-Howardテストでは尿中P排泄とcAMP排泄は無反応であった.診断および経過:偽性副甲状腺機能低下症1型と診断し,1α-OH-D3を投与した.2症例とも血清Ca,血清Pともほぼ正常に維持されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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