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論述
四肢悪性軟部腫瘍の切離断例の検討
著者: 大野和則1 後藤守1 山脇慎也1 姥山勇二1 井須和男1
所属機関: 1国立札幌病院整形外科
ページ範囲:P.1131 - P.1137
文献購入ページに移動切離断例の3年生存率は21.2%ときわめて不良であった.38例中32例(84.2%)がstage IVにて切離断術をうけており,これらの予後は組織学的悪性度の高低よりも病期が支配している結果を示した.局所再発は腫瘍の局所浸潤度を増し,切離断という四肢の重大な機能喪失をもたらすだけでなく,その生命予後をも悪化させた.再発を生じ切離断術を行った腫瘍には,組織学的悪性度の比較的低いものが多く,適切な初回治療による再発の防止が大切である.
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