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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻10号

1987年10月発行

文献概要

シンポジウム 骨肉腫の患肢温存療法

骨肉腫に対する患肢温存療法—術前持続動注療法の効果とreduction surgeryについて

著者: 武内章二1 葛西千秋1 櫛田喜輝1 佐藤正夫1

所属機関: 1岐阜大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1163 - P.1172

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 抄録:近年,四肢骨肉腫に対して患肢温存手術が積極的に行われる様になったが,その背景には術前化学療法の進歩,向上がある.我々は,1968年以来,四肢骨肉腫53例に対して,術前持続動注療法を行ってきた.今回は患肢温存手術を施行した15症例について,Ennekingのsurgical staging systemに従いretrospectiveに評価し,術前持続動注療法の有用性とRI-angiographyを用いた抗腫瘍効果の検索から,我々の行ってきたreduction surgeryに対する術前評価について検討した.手術法との関係では,intralesionalが3例,marginal 10例,wideが2例であったが,局所再発は2例のみであった.また腫瘍reactive zoneでの病理学的検索でも,腫瘍辺縁には線維性被膜が形成され,腫瘍壊死との強い相関性が認められた.この結果より,術前持続動注療法との併用はmarginal marginでの切除でも,局所再発は低く.reduction surgeryによる機能温存が十分期待出来るものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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