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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻10号

1987年10月発行

文献概要

シンポジウム 骨肉腫の患肢温存療法

骨肉腫の患肢温存療法—術前化学療法後の組織像と予後

著者: 竹山信成1 立石昭夫1 檜垣昇三2 小島達自2

所属機関: 1帝京大学医学部整形外科学教室 2東京大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1173 - P.1178

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 抄録:骨肉腫の術前化学療法が原発巣に及ぼす組織学的効果および,その組織学的効果と局所再発,転移,予後との関連があるかどうかについて検討した.対象は四肢骨肉腫30例で,局所灌流療法を中心とした術前化学療法を行い,その後に手術を行った.薬剤としてMTX,ADR,MMC,CDDPを用い,単独または多剤を投与した.投与方法は静注法または動注法を行い,うち22例は局所灌流療法を行った.手術は切断19例,切除11例であった.術前化学療法後の腫瘍細胞壊死率80%以上の有効以上の症例は30例中21例(70%)であり,うち95%以上の著効例は11例(37%)であった.CDDP併用群に壊死率の有効例が多かった.壊死率と局所再発との間に相関があったが,壊死率と肺転移および累積生存率との間に相関はなかった.以上より,局所灌流療法を中心とした術前化学療法は原発巣に対して組織学的効果は著明であったが,その組織学的効果と肺転移および予後との相関がみられなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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