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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻10号

1987年10月発行

文献概要

シンポジウム 骨肉腫の患肢温存療法

四肢悪性腫瘍における患肢温存症例と切・離断症例の機能評価の比較

著者: 鬼頭正士1 高田典彦2 中川武夫3

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科学教室 2千葉県がんセンター整形外科 3中伊豆リハセンター整形外科

ページ範囲:P.1179 - P.1187

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 抄録:1973年以降四肢悪性腫瘍で手術(患肢温存/切・離断)を行った症例のうち,患肢機能評価のできた44例について検討した.症例は骨肉腫が大半を占め36例,その他軟骨肉腫,MFH等である.機能評価はわれわれ独自のADL評価法を下肢と上肢に分けて行い,患肢温存例と切・離断例を比較するとともにEnnekingの評価も行った.下肢ではADL評価で患肢片脚起立に伴った動作である更衣動作(ズボンはき),入浴動作(浴槽の出入り)においては患肢温存例のほうが良好であるが,膝の屈伸運動を必要とする更衣動作(靴下はき),トイレ動作(和式トイレの使用)では切・離断例のほうが良好であった.上肢ではすべての動作で患肢温存肢のほうが良好であった.また切断肢にEnneking評価をあてはめると義肢を評価することになり患肢温存肢と比較することには疑問を感じたが,患肢温存肢を個々の関節ごとに評価,比較することは意義があると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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