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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻10号

1987年10月発行

文献概要

シンポジウム 骨肉腫の患肢温存療法

骨肉腫の患肢温存療法と全身化学療法

著者: 山脇慎也1 井須和男1 姥山勇二1 後藤守1 薄井正道2 佐々木鉄人2 八木知徳3

所属機関: 1国立札幌病院整形外科 2札幌医大整形外科 3美唄労災病院整形外科

ページ範囲:P.1199 - P.1205

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 抄録:一般に骨肉腫は原発巣からのcell releaseが早期より起こり局所症状の現われる初診時には既に肺転移がmicro metastasisとして存在すると考えられる.歴史的には骨肉腫の5年累積生存率は15%以下で2年以内に80%が肺転移で死亡した.アドリアマイシン(ADM),メソトレキセート大量療法(HDMTX)およびシスプラチン(CDDP)の導入は骨肉腫の予後を改善して症例によって患肢温存も可能となった.骨肉腫の全身化学療法の意義は原発巣の手術的除去とともに流血中の腫瘍細胞や肺の微小転移巣を撲滅しtotal cell killを達成する事である.当科の骨肉腫患肢温存例は13例(25%)でこれらの無病率は80%,生存率は90%である.患肢温存療法としては膝関節固定,人工関節,人工骨頭,同種骨移植などが行われた.今回はこれ等の症例を中心に検討して骨肉腫患肢温存治療における術前,術後における全身化学療法の意義を追求した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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