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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻10号

1987年10月発行

文献概要

臨床経験

プロ野球選手に見られた有鉤骨鉤骨折

著者: 伊藤恵康1 竹田毅1 若野紘一1 堀内行雄1 佐々木孝1 高山真一郎1 根本哲夫1 飯島謹之助1 村上恒二2 木暮巽3

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科学教室 2広島大学医学部整形外科学教室 3こぐれクリニック

ページ範囲:P.1225 - P.1228

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 抄録:プロ野球選手に見られた4例の有鉤骨鉤骨折を報告した.2年間で1球団3例,他球団からの紹介1例と意外に高頻度であった.受傷側は,右打の選手では左側,左打の選手では右側に,いずれもbatting時に受傷していた.Foul chip時の受傷が2例,他は空振りと通常の打撃であった.Foul chipの場合には,ballがbatの上部を擦った時,batのheadが急激に押し下げられ,batの軌道が狂い,握り込まれたgrip endが直達外力として有鉤骨鉤を打撃し,骨折を起すと考えられた.
 鉤骨折は通常のX線写真では判然とせずCT撮影により明瞭に描出された.手術は小指球尺側縁から侵入し,鉤を切除した.術後全例試合に復帰している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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