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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻11号

1987年11月発行

文献概要

論述

同種腱による膝関節前十字靱帯再建術—術後3年以上経過例

著者: 堀部秀二1 史野根生1 中村博行1 永野重郎1 広瀬一史1 小野啓郎1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1243 - P.1248

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 抄録:同種腱による前十字靱帯再建術後膝の経年的推移を中心に調査し,再建靱帯が長期にわたり機能をはたし得ているかどうかを検討した.対象症例は,-80℃に凍結保存した同種腱により前十字靱帯再建を行い,3年以上追跡し得た37例37膝である.これらの症例に対して,18ヵ月時,36ヵ月時の成績を,自覚的,他覚的(膝関節不安定性測定機による測定,不安定性テスト等),機能的(患者による自覚的評価)に比較検討した.また,術後関節鏡を施行した症例につき,鏡視所見を検討した.術後拒絶反応を思わせる所見はなかった.経過中,自覚的に不安定性の増強した症例はなく,膝関節不安定性測定機の結果でも,不安定性の増強した症例はなかった.関節鏡視所見では,いずれの時期においても再建靱帯は良好な血行と適度の緊張を有していた.同種腱により再建した前十字靱帯は,長期にわたり,viabieな靱帯として機能していると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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