icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻12号

1987年12月発行

文献概要

論述

骨肉腫患肢温存長期経過例の患肢機能評価と合併症

著者: 梅田透1 柿崎潤一1 小沢俊行1 高田典彦2 保高英二2 館崎慎一郎2

所属機関: 1国立柏病院整形外科 2千葉県がんセンター整形外科

ページ範囲:P.1364 - P.1371

文献購入ページに移動
 抄録:難治性といわれていた骨肉腫の治療成績は近年,全身化学療法を中心とする集学的治療の効果により著しい向上を示し,これにともない局所外科療法も従来の切断術にかわって患肢温存手術が主流になりつつある.しかし骨肉腫のように悪性度の高い腫瘍を再発の危険なく切除するためには健常軟部組織とともにwide excisionしなければならず,術後患肢機能に関する生体側の条件は非常に厳しいものがある.本論文は術後2年以上の長期にわたり経過観察を行い得た15例の患肢温存例の機能評価,合併症につき検討したものである.新しいEnnekingの機能評価ではmotion,functional activityの2項目に悪い例が多く,総合評価ではgood 2例,fair 8例,poor 5例であり,scoreでは6〜27(平均19)であった.皮膚障害,感染,looseningなどの合併症が15例中11例(73%)の高頻度にみられた.骨肉腫患肢機能は術後早期には良好でも次第に様々な合併症が出現することが明らかとなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら