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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻12号

1987年12月発行

文献概要

手術手技シリーズ 関節の手術<下肢>

股関節手術—関節固定術

著者: 河路渡1

所属機関: 1杏林大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1387 - P.1393

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緒言
 股関節固定術は種々の股関節疾患の場合に行われる手術法であるが,何れの疾患の場合でも,関節本来の最も重要な機能の一つである可動性を犠牲にして,その代りに関節の無痛性と支持性を得ることを目的としている.人工関節置換術が行われるようになって,その術後早期に無痛性,可動性が獲得される魅力は大きく,多くの整形外科医を魅了していることは現代の一般傾向であるが,股関節固定術の占める位置は決して消滅するものではない.確かに股関節固定術に伴う術後の日常生活上の不便さや性生活の不自由さ等は否定できないが,それらがやや誇大に言われ,股関節固定術を躊躇する傾向はないではない.しかし,正しい適応の下に,適切な手術手技で施行された股関節固定術の有用性については,著者らが数回にわたって述べてきた通りである(図1)1,4,5).特に祖父江が報告した術後15年以上の長期遠隔成績をみれば,このことが実証されている7)
 今回は,最も問題の多い変形性股関節症に対する股関節固定術について,手術手技を中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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