icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻12号

1987年12月発行

文献概要

臨床経験

外傷性両側仙腸関節脱臼の治療経験

著者: 菊地哲次郎1 佐々木邦雄1 芝啓一郎1 植田尊善1 溝口知行1 前山叙之1 村尾哲1 下永吉耕一1 角田信昭1 有田親史2 福岡善平2

所属機関: 1総合せき損センター整形外科 2山口赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.1425 - P.1428

文献購入ページに移動
 抄録:外傷性両側仙腸関節脱臼の報告は,我々の渉猟し得た範囲ではこれまでに3例を見るにすぎず,稀な外傷と考えられる.今回我々は,両側高度の外傷性仙腸関節脱臼に対し手術療法を施行し良好な結果を得たので報告する.症例は40歳の男性で,交通事故にて受傷.初診時レ線にて,両側仙腸関節脱臼,左恥骨上下枝骨折,恥骨結合離開,多発性腰椎横突起骨折を認めた.また膀胱破裂及び後部尿道損傷を合併していた.初期治療としてキャンバス牽引に加え両下肢直達牽引による保存療法を行うも不安定性が著明に残存するため,受傷後1ヵ月目第1回目の手術としてGalveston法によるLuque instrumentationを行い仙腸関節固定術施行,3週後に恥骨結合固定術を施行した.術後は,5週目に骨盤用軟性装具使用にて起坐,歩行を行い,術後6ヵ月目の現在ADL上特に支障なく独歩可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら