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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻2号

1987年02月発行

文献概要

論述

脊髄鏡検査—特に癒着性蜘蛛膜炎との関連における

著者: 大井淑雄1 三田冨士雄1 佐藤悠吉1

所属機関: 1自治医科大学整形外科・リハビリテーションセンター

ページ範囲:P.130 - P.139

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 抄録:癒着性蜘蛛膜炎の臨床像,X線像(ミエログラム)との関連において脊髄鏡検査myeloscopyの有用性を検討した.癒着性蜘蛛膜炎は元来医原性の性格が強い疾患と考えられ,多くはミエログラフィー後とか,椎弓切除術後の頑固な腰痛に対して消極的につけられて来た診断名と考えられる.ところが脊柱管狭窄症など新しいdiagnostic criteriaが出現するに及びこの姿勢はますます強まったかに見える.しかし,かつてEpstein5)がすでに1970年代に説いたように脊柱管狭窄症には癒着性蜘蛛膜炎の変化がよく見られるのであって,これは脊髄鏡検査ではっきり証明されたのである.かつてのBurtonの分類2)I,II,IIIも脊髄鏡検査をかなり広く行うことにより別の分類に進む可能性もある.ミエログラフィーは癒着性蜘蛛膜炎の診断についてはno single pictureを示すので適さない.直視下に観察する内視鏡検査の利点と欠点について一般論も最後に付記しておく.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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