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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻3号

1987年03月発行

文献概要

シンポジウム 骨悪性線維性組織球腫

骨MFHの病理学的鑑別診断

著者: 牛込新一郎1 高桑俊文1 中島久弥1 三好邦達2 福間久俊3 広田映五4 高田典彦5 桑原竹一郎6 下田忠和7 石川栄世7 森内幸子8

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学第二病理 2聖マリアンナ医大整形外科 3国立がんセンター整形外科 4国立がんセンター病理 5千葉県がんセンター整形外科 6千葉県がんセンター病理 7慈恵医大病理 8日本女子大家政学部食物学科

ページ範囲:P.275 - P.283

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 抄録:骨のMFH(16例)を中心に,骨肉腫(II),線維肉腫(2),MFH vs骨肉腫(2),悪性骨巨細胞腫vs骨肉腫(3)について,光顕的および免疫組織化学的に検索し,鑑別要点を求めた.
 [結果]1.MFHを示唆する像が観察されても,小児例では骨肉腫の可能性を十分除外すべきである.一方,中高年の例ではMFH像が主体であっても,tumor osteoidが一部にあれば骨肉腫と診断すべきである.2.osteocalcin(Gla蛋白)は信頼できる骨肉腫のマーカーで,MFHや線維肉腫との鑑別に役立つことを示した.3.tumor osteoidが明確でない生検材料でも,osteocalcin(+)の場合は,骨肉腫の可能性が高く,tumor osteoidを探す努力が必要である.4.α1-antichymotrypsinを始め組織球マーカーは骨肉腫等でも(+)となるので,その陽性像からMFHと診断してはならない.以上から,tumor osteoidか単純な膠原線維かの区別が大切で,その形態的特徴を述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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