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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻3号

1987年03月発行

文献概要

シンポジウム 骨悪性線維性組織球腫

骨悪性線維性組織球腫の診断と治療

著者: 鳥山貞宜1 大幸俊三1 高田典彦2 富田勝郎3 井上治4

所属機関: 1日本大学医学部整形外科学教室 2千葉県がんセンター整形外科 3金沢大学整形外科 4琉球大学整形外科

ページ範囲:P.295 - P.303

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 抄録:骨悪性線維性組織球腫(以下骨MFHと略す)の診断は困難で,X線学的には非骨化性線維腫,骨巨細胞腫などとの鑑別,また,病理学的には骨髄炎,骨巨細胞腫などの良性疾患と誤診され,病巣掻爬と骨移植といった単純な手術が行われ易い.今回,われわれは4施設から骨MFHの23例を集め,診断と治療について検討した.症例の年齢は14歳から78歳(平均46歳),性別は男性13例,女性10例であった.発生部位は四肢長幹状骨が17例,他は脊椎,骨盤,顎骨などで,また,多発例が1例あった.X線像は大部分が骨透明巣となり,骨硬化を伴ったものは3例で,病的骨折は5例に認められた.骨MFHと診断されるまではさまざまで,最初から骨MFHと診断されたものは8例に過ぎない.治療は掻爬と骨移植,切除と人工関節などが主で,切断,離断は3例のみである.予後は9例が3ヵ月から3年7ヵ月で死亡しており,累積生存率は5年で35%であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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