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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻4号

1987年04月発行

文献概要

特集 腰仙部根症状の発症機序—基礎と臨床—(第15回日本脊椎外科研究会より)

腰仙部根症状の発症に関する電気生理学的考察

著者: 藤田泰宏1 山本博司1 谷俊一1 山下弘1 西山徹1 野口政隆1

所属機関: 1高知医科大学整形外科

ページ範囲:P.387 - P.391

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 抄録:腰仙部根症状の発症機序を明らかにするため,腰部脊柱管狭窄症30例,腰椎椎間板ヘルニア19例,腰椎分離症7例に馬尾神経電位,神経根電位による神経根機能診断を術中に行った.大腿神経,腓骨神経,脛骨神経をそれぞれ刺激し,術野展開後,各レベル黄色靱帯より馬尾神経電位を,除圧後神経根上より神経根電位を記録した.神経根電位では,導出電極の位置を神経根圧迫部の近位より遠位に移動させ,伝導障害の局在性を調べた.障害根診断率は馬尾神経電位にて84.6%,除圧後の神経根電位にて85.3%であった.伝導障害局在群の知覚および筋力改善率は,術後4.3カ月の時点でそれぞれ88.3%,77.4%であったのに対し,伝導障害非局在群では,64.8%および34.8%であった.本法による神経根機能診断は,障害根の診断のみならず神経根の障害程度を知る上で有用と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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