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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻4号

1987年04月発行

文献概要

特集 腰仙部根症状の発症機序—基礎と臨床—(第15回日本脊椎外科研究会より)

腰椎辷り症における神経根障害の病態—術前検査,術中所見と術後成績からの検討

著者: 斉田通則1 金田清志1 鐙邦芳1 倉上親治1 風間昶1 白土修1 高橋洋行1 浅野聡1 成田豊1 藤谷正紀2 樋口政法2

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2北海道整形外科記念病院

ページ範囲:P.401 - P.409

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 抄録:神経根障害を伴う腰椎分離辷り症と変性辷り症で,手術治療を行った112例を対象に,神経根障害の病態を検討した.分離辷り症では,分離部中枢端のbony ragged edgeによる椎間孔の骨性狭窄と,分離辷り椎間の不安定性が原因であった.また,分離部のfibrocartilaginous massも神経根圧迫の増悪因子と考えられた.変性辷り症では,椎間不安定性と,変性肥大した椎間関節によるlateral recess stenosisが神経根障害の原因であったが,時にcentral stenosisも伴っていた.これら神経根障害に対する除圧術は,分離辷り症では分離部中枢端のbony ragged edgeとfibrocartilaginous massの切除を,変性辷り症では変性肥大した椎間関節内側1/3を切除するmedial facetectomyが最も優れた方法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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