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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻4号

1987年04月発行

文献概要

特集 腰仙部根症状の発症機序—基礎と臨床—(第15回日本脊椎外科研究会より)

圧迫変形をうけた腰神経根の理論的応力分布の特性と神経根除圧の考え方について

著者: 辻陽雄1 豊富誠三2

所属機関: 1富山医科薬科大学整形外科学教室 2富山医科薬科大学医学部物理学

ページ範囲:P.411 - P.416

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 抄録:腰椎椎間板ヘルニアによって圧迫された神経根の根内応力分布がどのようになりうるかを推測するため,単純な理論モデルをもとに計算式を立て,それに基づいて神経根除圧の基本的理念に考察を加えた.また,高齢者腰椎椎間板ヘルニアにたいするヘルニア腫瘤非摘出後方除圧術の成績を検討し,それら応力分布理論とその手術理念の妥当性につき考察した,ヘルニア腫瘤には根の圧迫変形を弾性限界内での均一円柱棒と仮定した理論解析から,内部応力分布は基本的に歪みの曲率半径に反比例し,Young率に比例すると考えられ,かつ,中立面を中心として,変形の凸側では伸張力,凹側では圧縮力が発生し,これが外的圧迫力との合成により複雑な方向への内部応力分布を示すのではないかと類推された.これから,若壮年層と根弛緩を有する高齢者ヘルニアとでは,根除圧の考え方が異なることにつき論じた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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