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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻4号

1987年04月発行

文献概要

特集 腰仙部根症状の発症機序—基礎と臨床—(第15回日本脊椎外科研究会より)

経皮的髄核摘出法の効果からみた腰仙部根症状の発症機序

著者: 土方貞久1

所属機関: 1東京電力病院整形外科

ページ範囲:P.429 - P.436

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 抄録:ヘルニア腫瘤自体には手をつけず,椎間板内圧の低下により症状の軽減を果たすとする経皮的髄核摘出法の経験から,ヘルニアにおける腰仙部根症状の発症には椎間板側と神経根側の両者の因子があり,前者では内圧と根直下の腫瘤が,後者ではその感受性が問題となり,その相対関係により,発症,軽快の消長をみると思われる.すなわち椎間板内圧の高低,腫瘤の大小,位置と神経根の易刺激性(炎症,変性,老化)などが発症に関与しよう.
 このように考えるとき,ヘルニア治療にさいしては,腫瘤のみでなく,椎間板内圧,神経根や疼痛受容体,さらには後方組織の状態などを勘案して,その発症機序を考察し,治療法の選択順位を決めるべきであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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