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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻4号

1987年04月発行

文献概要

特集 腰仙部根症状の発症機序—基礎と臨床—(第15回日本脊椎外科研究会より)

脊柱管内へ遊離脱出した腰椎椎間板ヘルニア—その局在と神経根症状に関する考察

著者: 藤谷正紀1 樋口政法1 金田清志2

所属機関: 1北海道整形外科記念病院 2北海道大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.453 - P.460

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 抄録:1978年3月より1986年1月までに当院で手術を必要とした腰椎椎間板ヘルニアは339例である.このうち術中に確認し得た脊柱管内遊離脱出ヘルニアは58例(17.1%)である.Migrated herniaの局在,Migrationの方向および障害神経根の関係について検討した.
 ヘルニア高位はL3/4・3例,L4/5・29例,L5/S1・26例である.Migrationの方向は頭側・15例(26%),尾側・36例(62%),頭尾側・1例(2%),外側(椎間孔)・6例(10%)であるが,L5/S1ではむしろ頭側へのmigrationが多い.障害神経根はL4・5例,L5・26例,L5/S1・16例,S1・10例,その他・1例である.Migrationの方向が頭側か尾側かの区別すなわち罹患椎間板の決定は,myelographyのみでは診断できないことが多い.椎間板高位のCT所見が一般に有用である.しかしCTでnormal disc marginを示す例が3例,false negativeが1例あり,このような場合にはdiscographyやradiculographyが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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