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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻4号

1987年04月発行

文献概要

特集 腰仙部根症状の発症機序—基礎と臨床—(第15回日本脊椎外科研究会より)

誘発馬尾神経電位による腰部脊柱管狭窄症の電気生理学的診断

著者: 四宮謙一1 古屋光太郎1 佐藤良治1 佐藤雅史1 岡本昭彦1 佐藤浩一2 小森博達2

所属機関: 1東京医科歯科大学整形外科 2済生会川口総合病院整形外科

ページ範囲:P.515 - P.521

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 抄録:腰部脊柱管狭窄症は臨床症状ならびに脊髄造影を含めたX線学的所見により診断をつけられている.しかし神経の生理的機能障害の表現である神経症状を示すこの疾患を診断するためには,神経生理学的所見を捕えることが重要である.そこで腰部脊柱管狭窄症15例を含む腰椎疾患24例について誘発馬尾神経電位(Evoked Cauda Equina Potential,ECEP)を導出し臨床的な術前検査として応用した.方法は仙骨裂孔から刺激,ならびに記録のカテーテル電極2本を挿入し,刺激を仙椎硬膜外に設置し,上行する誘発馬尾神経電位を腰椎硬膜外の各高位に設置した記録電極から導出するものである.誘発馬尾神経電位は50〜60mの速度で伝導する陰性波として記録できたが,対象症例24例中17例に馬尾神経伝導障害を認めた.高度腰部脊柱管狭窄例では全例に馬尾神経伝導障害があり,その症状発生に大きく関与していると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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