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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻5号

1987年05月発行

文献概要

論述

大腿骨転子間内反骨切り術における内方移動の効果

著者: 鷲見正敏1 司馬良一1 廣畑和志1

所属機関: 1神戸大学医学部整形外科

ページ範囲:P.573 - P.579

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 抄録:[目的]大腿骨転子間内反骨切り術(以下内反骨切り術)における遠位骨片内方移動の股関節症に対する効果について検索した.[対象]5年以上22年(平均10.5年)の追跡調査を行った内反骨切り術の中から内方移動を行わなかった12関節と1cm以上行った44関節を対象とした.[方法]日整会評価での改善点数(調査時と術前の差),X線像では骨頭の臼による被蓋の程度,みかけの頸体角,圧縮骨梁中心線と垂線のなす角について検討した.[結果]内方移動1cm以上の群での改善点数は内方移動0cmの群より低かった.骨切り術の結果を左右する他の因子(年齢,病期,術後年数,被蓋度)に差はなかったが,内方移動1cm以上の群では頸体角の増加・圧縮骨梁の垂直化がみられた.[結語]内反骨切り術において内方移動を大きく行う(1cm以上)と,長期的には頸体角の増加・圧縮骨梁の垂直化をきたし,内反効果が減少すると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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