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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻5号

1987年05月発行

文献概要

シンポジウム 人工膝関節の長期成績

Anatomical Total Knee Arthroplasty

著者: 黒木良克1 森雄二郎1 大竹正義1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院整形外科

ページ範囲:P.603 - P.609

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 抄録:Anatomical prosthesisを使用して行うanatomical total knee arthroplastyの特徴およびその有用性と適応の限界について報告した.Anatomical prosthesis(GT-schlittenendoprothese Lübeck)を使用する場合は,残存する靱帯はすべて温存してTKRを行う必要があり,しばしば遭遇するACL欠損例では適応がないと考えられ,その理由をbiomechanicalに追求した.またTKR後の関節鏡所見として,再生半月が注目され,これが荷重の分散,ひいては脛骨板looseningの予防に有効であると推測した.またP-F関節においても膝蓋骨HDP componentの周辺は再生組織で被われ,P-F関節のstressを干渉しているものと推測した.また2枚板脛骨板のmerit, demeritに言及した.臨床例の経験から,anatomical total knee arthroplastyには限界があり,高度に破壊された末期例では,より安定性のある人工関節が適応で,我々は常に単一機種で対処することなく,grading systemをとる必要性を強調した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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