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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻5号

1987年05月発行

文献概要

臨床経験

頸椎に発生したAneurysmal Bone Cystの1治験例—その治癒過程への1考察

著者: 宮田隆一1 太田秀樹1 大木勲1 大井淑雄1

所属機関: 1自治医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.671 - P.676

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 抄録:14歳,男子,第3頸椎に発生したAneurysmal Bone Cystを経験した.脊椎では,椎弓および棘突起など後部脊椎に好発する.本症例も,初診時病変は後部脊椎に認められただけであったが,経過と共に前方の椎体にまで病変が及んできた.その際のopen biopsy時,嚢腫からは血液が噴出し易出血性であった.しかし,3ヵ月後の手術時,そのような易出血性は認められず,後方のみの病巣掻爬を行ったにもかかわらず,術後,前方の椎体病巣までも著しい骨化をきたした.前者は,嚢腫の成熟度の違いではないかと考えている.後者は,不完全な切除でも,また,放射線治療のみでも治癒した症例が報告されているように,何らかの方法で正常のremodellingの状態に戻せば治癒方向に進むのではないかと考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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