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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻6号

1987年06月発行

文献概要

論述

軟部悪性腫瘍に対するHuman Tumor Clonogenic Assay—臨床効果との相関について

著者: 下崎英二1 富田勝郎1 横川明男1 沼田仁成1 青竹康雄1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.693 - P.702

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 抄録:制癌剤感受性試験の中で,Human Tumor Clonogenic Assay(HTCA)は,その精度(臨床効果の予言性)の高いことで注目を浴びている.我々は,1984年よりこのHTCAを軟部悪性腫瘍に導入してきた.ただ,肉腫においては,コロニー形成率が低率であるため我々は,Salmonの方法を改良したCuitivated HTCAを行っている.今回,軟部悪性腫瘍に対して行ったCultivated HTCAの結果と臨床効果との相関についてretrospectiveな分析から検討した.
 Cultivated HTCAを行った26例(32検体)のうち,感受性評価可能であったのは15例(21検体)で,このうち臨床効果との相関を検討し得たのは9例であった.結果は,true positive rate 75%,true negative rate 100%,全体的な予言性88.9%と高い相関性が認められた.以上から,軟部悪性腫瘍においても,HTCAを信頼性の高い感受性試験として臨床応用できることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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