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先天股脱の年次別発生頻度と地域別頻度—福島保健所管轄下地域における過去10年間の調査結果
著者: 渡辺真1 柳沢正信1 福田茂1 高橋功1
所属機関: 1福島県立医科大学整形外科
ページ範囲:P.719 - P.724
文献購入ページに移動1)発生頻度は市街部2.02%,農村部2.39%,山間部3.53%で山間部に高頻度であった.2)股オムツの導入により三地域とも頻度は以前の約1/3に減じた.3)先天股脱の内訳は市街部と農村部では脱臼が約1/3であるのに対し,山間部では脱臼が約1/2を占めていた.4)乳児が出生後2,3カ月あるいは4カ月をすごす時期が寒い時期に高頻度であった.5)山間部の高頻度は寒さが影響しているものと推測された.6)出生後2,3ヵ月あるいは4ヵ月の間の環境(育児など)が重要な成因因子となっているものと思われた.
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