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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻8号

1987年08月発行

文献概要

論述

先天股脱X線像における骨硬化線(Growth-Disturbance Lines)の臨床的意義

著者: 白石光一1 岩崎勝郎1 池田定倫1 中嶋裕1 山根芳道1 鈴木良平1

所属機関: 1長崎大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.920 - P.927

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 抄録:Growth-Disturbance Linesが先天股脱の大腿骨近位部のその後の発育過程を予知するうえでいかなる意義があるかを検討した.長崎大学整形外科において治療した737例の先天股脱のうち385例(52%)にGDLが検出された.これらにおける出現時期,形態と大腿骨近位部の発育との関係,ペルテス様変化とGDLの関連を調べた.
 GDLは2歳までに約80%が出現していた.GDLが正常型を示す場合や異常型のうち途絶型や骨端線からの距離の差等を示す場合にはmetaphysisは正常な発育をする事が予想されるが,異常型のうち陥凹型や不整型を示す場合には,metaphysisの発育異常が生じうる.またペルテス様変化例ではepiphysisの変化の型とGDLの形態より大腿骨近位部の障害の診断がより正確になしうるものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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