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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻8号

1987年08月発行

文献概要

臨床経験

脊髄Hemangioblastomaの1例

著者: 松田康孝1 長嶋哲夫1 四方實彦2 中嶋安彬3

所属機関: 1済生会野江病院整形外科 2京都大学整形外科 3京都大学検査部病理

ページ範囲:P.1005 - P.1009

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 抄録:脊髄のhemangioblastomaの1例を経験したので報告する.症例は55歳,男性.主訴は腰痛て特に夜間に著しかった.神経学的には,両側PSR・ASRはやや低下し,第1腰髄節以下に知覚鈍麻が認められたが,病的反射,膀胱直腸障害はみられなかった.ミエログラフィーにてTh12,L1間で完全ブロックがみられcontrast-enhanced CT,selective spinal angiographyでは同部に血管系の脊髄腫瘍が認められた.手術は,Th11よりL1の椎弓切除を行い,硬膜切開の後,顕微鏡下で腫瘍の全摘出を施行した.組織学的にはhemangioblastomaであった.術後の経過は良好で1年8ヵ月後の現在,第1腰髄節以下に軽度の知覚鈍麻を残すも,独歩可能で,ADL障害はみられない.比較的稀な脊髄のhemangioblastomaを経験したので,その組織像,診断,治療について文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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