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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻9号

1987年09月発行

文献概要

論述

末梢神経Schwannoma 105例の臨床病理学的検討

著者: 真鍋淳1 川口智義1 網野勝久1 松本誠一1 北川知行2 町並陸生2 都竹正文3 古屋光太郎4 和田成仁4 磯辺靖4 多湖光宗4

所属機関: 1癌研究会付属病院整形外科 2癌研究会付属病院病理 3癌研究会付属病院細胞診部 4東京医科歯科大学整形外科

ページ範囲:P.1035 - P.1046

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 抄録:最近7年間に経験した末梢神経schwannoma105例について検討した.症例は男48例女57例で平均年齢は49歳(17歳〜84歳)であった.単発例が90%,多発例が10%で,腫瘍の大きさは5cm以下のものが90%であった.症状として自発痛は4%と稀であったが圧痛は69%に認めた.Xerographyは82例に行い66%が筋間腫瘤像を呈した.腫瘍割面では中心部にAntoni A周辺部にAntoni Bを示す傾向がみられた.超音波,CT,Angiographyにおいてこの組織像を反映した特徴的二相パターンが約1/3症例に認められ診断的意義が大きいと思われた.穿刺細胞診は50例に行いclass IIが68%と多かったが,class IIIが5例(10%),class IVが1例(2%)にみられ,また迅速診断でも悪性と誤られ易い症例がみられた.しかし臨床所見,画像所見,細胞診を総合することにより術前正診率は96%であった.治療は悪性を疑ったもの以外,全例通常の神経を温存した摘出術を行い再発や神経障害はなく経過良好であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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