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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻9号

1987年09月発行

文献概要

論述

仙骨腫瘍の診断上の問題点

著者: 大幸俊三1 矢作宏1 保田勉1 川野寿1 小林定夫1 鳥山貞宜1

所属機関: 1日本大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1048 - P.1054

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 抄録:仙骨に発生する骨腫瘍は稀であり,単純X線像で異常を読影することは困難で,誤診が多い.我々は最近の3年間(1983-1985)に当科および関連病院において,11例の仙骨腫瘍を経験したので,診断上の問題点を検討する.11例の内訳は癌骨転移が5例,癌骨侵蝕が2例,原発性骨腫瘍は3例であった.仙骨腫瘍の診断が得られた最終検査および診断法として,CT-scanが6例,直腸指診が2例,単純X線像が2例,脊髄造影と骨シンチグラムがそれぞれ1例で,その他,手術時に発見されたものが1例あった.これらの検査をretrospectiveにみて,その有効度を検討するとCT-scanが9/10,直腸指診が6/8,骨シンチグラムが5/7,脊髄造影像が3/5,単純X線像が6/11で,CT-scanが最も有効であった.臨床的に仙骨腫瘍が疑われた場合,まず,直腸指診を行い,CT-scanで確認することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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