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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科22巻9号

1987年09月発行

文献概要

臨床経験

Ring apophysisの解離2例

著者: 上野起功1 今原敏博1 加藤明1 西村淳喜1 森本興市1

所属機関: 1済生会松阪病院整形外科

ページ範囲:P.1093 - P.1096

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 抄録:若年性腰椎椎間板ヘルニアは,種々の点で成人のそれとは異なることが従来指摘されてきたが,そのひとつにring apophysisの解離が存在する.本症はEpstein,森らの報告に始まる比較的稀な疾患であるが,我々は15歳と13歳の男子における2例を経験した.前者はレ線上,本症が疑われ両側骨形成的椎弓切除術を施行し,後者は単純レ線・断層写真にては明瞭でなくCTにてかろうじて疑われ両側Love変法が施行された.若年性腰椎椎間板ヘルニアにおける本症の発生率は,内外の報告を総合すると約10%であるが15歳以下の症例に限るとその割合は飛躍的に上昇する.Bickは17歳頃にring apophysisが椎体と癒合し始めると述べているが,それ以前の年齢,とくに15歳以下の腰椎椎間板ヘルニアではringapophysisの解離をつねに念頭において対処すべきと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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