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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻1号

1988年01月発行

文献概要

論述

Charnley-Müller型人工股関節再置換術例の問題点

著者: 渡辺研二1 祖父江牟婁人2 井上旬二2 川嶋禎之2 島垣斎2 湊泉2 遠藤直人2

所属機関: 1亀田第一病院整形外科 2新潟大学整形外科

ページ範囲:P.3 - P.11

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 抄録:人工股関節置換術後の弛みは重要な問題である.現在までに当科で感染を伴わない弛みのために施行した再置換術は23例28関節で,その内訳は臼蓋側7,骨頭側4,両側の再置換が17関節である.再置換時の年齢は42〜74歳であり,男性5例5関節,女性18例23関節でtypeは全例Charnley-Müller型である.これらの症例を分析検討した.臼蓋側は経過が長くなるにつれ弛む傾向があり,骨頭側はある期間clearzoneのない例は弛みを生じにくいと考えられた.また,臼蓋側の弛みは高位設置と関連し,骨頭側の弛みは主に手術手技に関連していた.手術中の合併症は骨穿孔が5例,大腿骨骨折が1例にあった.そのため再置換にはbone stockが極度に減少する前に行う.骨頭側の郭清は,原則として開窓して行い,開窓部よりも長いstemの人工骨頭を挿入する.臼蓋側では骨移植,カップ支持器を併用し原臼位に人工臼を挿入することが大切であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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