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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻1号

1988年01月発行

文献概要

論述

骨肉腫に対するシスプラチンの使用経験

著者: 鈴木勝美1 稲田均1 木野旬1 山口博志1 横角健二1 須藤啓広1 舘靖彦1 荻原義郎1

所属機関: 1三重大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.49 - P.54

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 抄録:【目的】骨肉腫に対するシスプラチンの治療効果が検討された.【対象症例】当教室でシスプラチンを投与された骨肉腫患者は9例であった.そのうち,評価可能な病巣を有していたのは5例(転移巣4例,原発巣1例)であり,補助化学療法として用いられたのは4例(そのうち1例は肺切後)であった.投与回数は1〜6回で平均3.8回,1回の投与量は80〜100mg/m2であった.【結果】転移巣を有した4例はいずれも補助化学療法としてMTX大量療法が行われた症例であり,この4例では治療効果は認められず小山・斉藤の効果判定基準ではいずれも進行(PD)と判定された.原発巣に対して用いられた1例ではAyalaの術前化学療法の効果判定基準でII-Aであった.それに対し,術後に補助化学療法として用いられた4例は治療終了後7ヵ月から2年4ヵ月(平均1年8ヵ月)で局所再発および遠隔転移を認めておらず現在までのところ有効と判定されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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