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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻1号

1988年01月発行

文献概要

臨床経験

長管骨病的骨折に対するハックステップ髄内釘の経験

著者: 崎原宏1 小川正三1 三須一雄1

所属機関: 1永寿総合病院整形外科

ページ範囲:P.97 - P.100

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 抄録:長管骨骨幹部病的骨折4例に対するハックステップ髄内釘による固定術を報告する.症例1は72歳の男性で右上腕骨の骨髄腫λ型,症例2は59歳の女性で左大腿骨の乳癌の転移,症例3は74歳の男性で左大腿骨の肺癌の転移(偏平上皮癌),症例4は54歳の女性で両側大腿骨の乳癌の転移である.術後3週で全身状態不良のため死亡した症例4以外はADLの改善をみた.従来行われていたキュンチャー釘等は回旋力に対して弱かったが,1967年ハックステップ等によって開発された髄内釘は①螺子を通す事により回旋力を含めた固定性が良い,②螺子の刺入の手技もジグアームを用いる事により複雑ではない,③チタン製であるため手術野で髄内釘が切断できる,④病巣部が拡大した時でも再手術で螺子を刺入する事で対応できる,等の利点がある.以上から私達は予後が比較的長いと予想されるものに対してハックステップ髄内釘は良い手術法と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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