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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻1号

1988年01月発行

文献概要

臨床経験

頸椎のDevelopmental Stenosis,短指趾症,合趾症,遠視を家族性に認めた1家系

著者: 武田記和1 飯田寛和1 四方實彦1 上羽康夫1 山室隆夫1

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.105 - P.109

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 抄録:短指趾症,合趾症,遠視を合併し,外傷を契機として若年で脊髄症状を発症した頸椎のdevelopmental canal stenosisの1例(13歳男性)及びその家系について報告した.本家系には,短指趾症,合趾症,遠視が高率に認められ,頸椎のdevelopmental canal stenosisも本症例を含め3名に認めた.短指趾症として,母指末節骨,小指中節骨,母趾基節骨及び第1中足骨の短縮を父親の兄弟ほぼ全員に認め,更にその他の指節骨の短縮も合併していた.第2・3趾合趾症は,本症例,父親,祖父に認めた.頸椎のdevelopmental canal stenosisは,本症例,父親,伯母に認め,矢状径は12mm以下であった.若年でspinal stenosisによるmyelopathyを発症した例は稀である.更に頸椎のdevelopmental stenosisとbrachydactylyが家族性に認められたことは興味深く,又,brachydactylyも今までに報告をみない型であり,極めて特異的な家系と考えられる.Cheirolumbar dysostosisとの関連も考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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