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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻10号

1988年10月発行

文献概要

論述

非骨傷性頸髄損傷の臨床的検討

著者: 白崎信己1 冨士武史1 久保雅敬1 濱田秀樹1 大村宗久2 荻野洋2

所属機関: 1大阪府立病院整形外科 2星ヶ丘厚生年金病院整形外科

ページ範囲:P.1165 - P.1172

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 抄録:非骨傷性頸髄損傷18例を,脊髄腔造影像上の圧迫所見により分類し検討した.脊髄非圧迫群は4例あり,椎間不安定性のある2例には前方または後方固定術,不安定性のない2例には保存療法が施行された.死亡例1例を除き,麻痺は,Frankel分類のCからD2例,Dのまま1例であった.脊髄圧迫群は,単椎間圧迫群6例と,多椎間圧迫群8例に分けられた.単椎間圧迫群の圧迫原因は,椎間板ヘルニア3例,椎体後方骨棘3例であった.保存療法が3例,前方除圧固定術が3例に施行され,麻痺は,FrankelのBからD1例,CからD4例,Dのまま1例で,手術治療例の方が,保存治療例よりも,麻痺の回復の速さも,最終的な到達度も優っていた.多椎間圧迫群は,OPLLを5例,脊柱管狭窄を7例に認めた.完全麻痺の1例とFrankelのD2例に保存療法が,FrankelのBとCの5例に脊柱管拡大術が施行された.完全麻痺の1例以外は,麻痺は,FrankelのDに改善した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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