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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻10号

1988年10月発行

文献概要

シンポジウム 大腿骨頭壊死症の最近の進歩

わが国における大腿骨頭壊死症の疫学

著者: 二ノ宮節夫1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院整形外科

ページ範囲:P.1190 - P.1193

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 抄録:1976年から1977年にかけて,厚生省特定疾患特発性非感染性骨壊死症調査研究班(班長西尾篤人九大名誉教授)が行った,特発性大腿骨頭壊死の全国疫学調査に基づいて,本疾患のわが国における実態を報告する.報告された症例数は1155例である.1964年頃までは,比較的稀有な疾患であったが,1969年以後,年々増加の傾向にある.ステロイド剤の服用や過度のアルコール摂取の既往を有する例が多く,それぞれ全体の約1/3ずつを占めている.男女比は約2対1で男性に多い.20歳代から50歳代の青壮年層に好発している.ステロイド剤の服用を要した基礎疾患ではSLEがもっとも多く,約1/4を占めている.本疾患は両側性罹患率の高いのが特徴で,ステロイド剤使用例では約62%,非使用例では約45%が両側に発症している.治療法としては,人工骨頭や人工関節の置換術がもっとも頻繁に行われている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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