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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科23巻10号

1988年10月発行

文献概要

シンポジウム 大腿骨頭壊死症の最近の進歩

大腿骨頭壊死症の新しい画像診断

著者: 小久保宇1

所属機関: 1東京大学医学部放射線医学教室

ページ範囲:P.1201 - P.1207

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 抄録:大腿骨頭壊死症のMR画像について概説する.正常の大腿骨頭は骨頭内骨髄に含まれる豊富な脂肪のためほぼ均一な高信号に描出されるが,臨床症状と単純X線写真から骨頭壊死症と診断された51例70骨頭のMR画像を検討すると,全例で骨頭に異常低信号域が認められた.またその画像は,異常低信号域の分布状態から全骨頭型,表層型,輪状・帯状型の3型に分けられた.輪状・帯状型の中に単純X線写真上末期の骨頭はなかったが,その他の点ではMR画像とX線写真,骨シンチグラムの間に一定の相関はなかった.一方,X線写真が正常であっても,ステロイド剤を投与されている患者の骨頭には,半数以上でMR画像に異常が見られた.中でも輪状・帯状の低信号が見られた5骨頭の内,4骨頭で後に骨頭のcollapseが明らかになり,単純X線写真で異常の見られない早期の大腿骨頭壊死症もMRIで検出できると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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